- 概要
- 「なまし」は字の通り、軟らかくすることを意味しています。以前は「焼鈍」と表記し、「しょうどん」と呼んでいましたので、現在でもこの言葉がよく使われています。
- 目的
- 焼きなましの主目的は、鋼を軟化させて機械加工や塑性加工を容易にさせることにあります。組織の均質化、残留応力の低減、物理的性質の向上も目的としてはあります。
- 熱処理方法
- 焼きなましは加熱温度を変態点より30〜50°C程度高い温度にした後、ゆっくりと冷却(徐冷)する操作を行います。
焼きなましには種類が多く、完全焼きなまし、球状化焼きなまし、低温焼きなまし、応力除去焼きなまし、軟化焼きなまし、拡散焼きなまし、等温焼きなまし、光輝焼きなまし、中間焼きなまし、再結晶焼きなまし、安定化焼きなまし、磁気焼きなましなどがあります。
単に焼きなましといった場合は完全焼きなましを意味します。