- 概要
- 浸炭窒化は、炭素を主体として窒素を同時に浸透拡散させる処理で、浸炭処理の一つの方法です。
炭素と同時に窒素も侵入させ、焼入れによって表面硬化層を得る熱処理方法です。
- 目的
- 浸炭窒化は浸炭と比較すると、次のような違いがあり、目的・材料によって使い分けが必要となります。
1.処理温度が低い
2.処理時間が短い
3.硬化層が浅い
4.焼き戻し抵抗が大きい
5.変形が少ない
6.窒素の侵入により焼入れ性が向上するため、安価な低炭素鋼が適用できる
- 熱処理方法
- 浸炭窒化は、浸炭性ガスに数%のアンモニアを添加し、700〜900°Cの温度で処理を行います。一般に処理時間は15分から4時間程度の短時間で、処理後に油焼入れして得られる硬化層の深さは、0.1〜0.8mm程度の浅い層となります。
設備は、基本的にはガス浸炭炉と同じ設備を用います。