- 概要
- 焼入れと高温焼き戻しを組み合わせた熱処理であり、JISでは「焼入れ後、比較的高い温度(約400°C以上)に焼き戻して、トルースタイトまたはソルバイト組織にする操作」と説明されています。
つまり、細かい焼き戻しマルテンサイト組織(トルースタイトまたはソルバイト)にすることにより、後処理がしやすくなるので精密機械加工を行う前の処理として多く用いられています。
- 目的
- 組織の均一化や硬さを調整し、機械加工を容易にさせ、ひずみの少ない製品を作ることを主目的とした熱処理です。
また、高周波焼入れ、窒化などの表面硬化および表面改質処理を有利にさせることも目的として含まれています。
- 熱処理方法
- 普通焼入れと400°C以上の焼き戻しを行います。
構造用鋼の本来の焼き戻しと同じ処理も含みますが、熱処理現場としては素材調質は専用の大型炉で大量に処理し、
空冷されているケースが多いです。